第19章 パパと呼ばないで!?(6)
岡「ああ、お前らまだここにいたな」
とりあえず派出所から移動しようとした時、岡田くんと和が駆けつけてきた
潤「岡田さんに和…どうしてここに?」
翔「俺がここに来る前に連絡しておいたんだ。ちょうど良かった。岡田さん、智くんが大変な事に…」
和「智兄さんがどうしたんですか!?」
<~~~♪>
誰だよこんな時に依頼の電話なんて!…って八つ当たりしてもしょうがないけど…
翔「ちょっと待って…え!さ、智くん!?」
雅「え!?」
携帯のディスプレイ画面にでていた名前は智兄だった
翔「もしもし智くん!?今どこ!?智…くん…?」
電話をしてる翔ちゃんの表情が険しくなったから様子を伺っていたら、携帯を指差してスピーカーにした
翔「智くん…じゃありませんね…誰ですか?」
『この電話の持ち主を預かっている。一時間以内にさくらという娘か[長澤泰士]か[牧野かえで]を嶋田ビルの三階にある嶋田ファイナンスまで連れてこい。警察には連絡するな』
長澤泰士に牧野かえで…って誰だ?
翔「智くんは無事なんですか?声を聞かせて下さい」
『聞かせてやりたいが、さっきから意識がないままでな…急がないと大事な[智くん]が死んじまうぞ』
そう言って電話は切れてしまった…
岡「…やはり嶋田か…」
潤「知ってるんですか?」
岡「とりあえず全員車に乗れ。移動しながら説明する」
岡田くんの指示のもと、俺達は車に乗って移動した
岡「嶋田ファイナンスは表向きは金貸しだが、裏でヤクザと繋がっていると噂があったんだ。金利は法外で取り立てもかなり悪どい手口でやっているらしい」
さくらちゃんの家もかなり酷い目にあってたようだし…許せないな…
和「さっき言ってた二人は?」
翔「今思い出したけど、『牧野かえで』はさくらちゃんのお母さんだよ。もう一人は、さくらちゃんのお母さんが依頼してきた名前が確か『長澤泰士』だったはずだよ」
潤「じゃあもしかして、その人はさくらちゃんのお父さん?」
雅「それがわかったとしても、どうやって智兄を助けるの?さくらちゃんを危険な目にあわせる訳にはいかないし…」
岡「それについて、ちょっと案があるんだが…」
俺達は岡田くんの提案を確認した