第3章 日常編① 西谷夕
その手は私のお尻をなでなでと転がすように優しくさわってきた。
やだ。こわい。きもちわるい。たすけて。こわいよ…
言いたいけど声がでない。人混みのせいでその場を離れることもできない。
たす…けて…。
そのとき。
西「 神崎ももか、おはよ!!」
貴「ゆ、夕さん?!」
夕さんは私の肩に手を置いていた。
そして両手で私の両肩を持ち、私の後ろに立ってくれた。
もしかして夕さん、気付いてたのかな…
「チッ…」
小さく舌打ちの音がして、途端にお尻に当たっていたものがなくなった。
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バスを降りて。
貴「夕さん、さっきはありがとうございました!!」
西「いいってことよ!あんなことされたら怖いよな…困ったことがあったらいつでも頼れよ!」
夕さん、かっこいい…