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CRIME【気象系BL小説】

第7章 Pântano


潤「ただいま昌さん。元気してた?」


玄関に入ると潤にそう呼ばれた見知らぬ男性が頭を下げる。


「お帰り潤くん。相変わらず元気だよ」


潤ににっこり笑いかけると俺の方を向き直した。


「初めまして。松岡昌宏と言います」


「櫻井翔です」


父「さぁ。上がってくれ。昌宏が食事の準備をしてくれてる」


松岡「どうぞ」


「お邪魔します」


そう言えば…お通夜の時一緒に暮らしてる人が居るって言ってたな。この人が…?


潤「直ぐに分かるから」


そう耳元で呟いて潤が先に中に入る。
俺も後に続いて中に入るとリビングからいい匂いが漂ってきた。


潤「あ、昌さんもしかして…」


松岡「潤くんが久し振りに帰って来るから作ったよ」


潤「やったぁ。久し振りだなぁ昌さんの肉じゃが」


リビングに入るときちんと整理整頓された家。
ここが潤が育った家なんだと…キョロキョロと周りを見渡した。


促され、テーブルに座らせられる。
潤が食器や飲み物の用意をして松岡さんと父さんが料理の仕上げをしていた。


「俺も何か手伝います」


そう言って立ち上がると父さんが手をかざして振り返る。


父「いいから。翔はゆっくりしててくれ」


昌「直ぐに出来ますよ」


潤「それに兄さん鈍臭いんだから」


「はぁ!?」


父「そうなのか?」


潤「本当だよ。それに料理もからっきし駄目なの。昨日なんてレトルトのお粥を焦が…」


「馬鹿ぁ!言うなっっ!!」


慌てて潤の口を抑える。


父さんと松岡さんが声を上げて笑っていた。
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