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CRIME【気象系BL小説】

第7章 Pântano


「ここかぁ…」


潤「のんびりしたいいとこでしょ。すげー田舎だけど」


「そんな事ない…」


車を降りると綺麗な空気が俺達を包む。
助手席から降りた潤と並んで家を見上げる。


都心から車で1時間半の場所にある潤の実家は大きな二階建ての一軒家だった。


「でも…」


潤「ん?」


「お前…田舎恐ろしく似合わねぇな」


潤「うっさいなぁ」


笑い合ってると玄関の引き戸が開き、父さんが歩いて来た。


潤「ただいま父さん」


父「お帰り潤。翔…よく来てくれたね」


うっすら涙目の父さんがしっかりと俺の手を握る。


「………父さん…」


父「………翔…!」


堪えきれなかった感情が爆発したかの様に、父さんに抱き締められる。
俺もその背中に手を回した。


温かい…。
こんなにも…親の懐は温かいのか。
もっと早く…知りたかった。


父「すまんな。お通夜の時は人目もあったから我慢してたもんだから…」


「ううん。嬉しいよ」


父「さ。入ってくれ」


「うん、お邪魔します」


父さんを真ん中にして3人で並んで歩く。


父「夢の様だな…」


父さんが呟いた。
そして、潤が隣で笑ってた。
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