• テキストサイズ

CRIME【気象系BL小説】

第1章 unforgiven nuit


「何で…別れたの?」


「………結婚するんだってさ。相手に…子供が出来た」


「………女?」


「うん。あいつはノーマルだった。俺が好きになって…口説き落として付き合ってたんだ。結局はさ…女に勝てねぇんだよな…」


「そんな事ない。相手の男がカスなんでしょ」


「優しいのなお前。ゲイだって言ったら軽蔑されるのがオチなのに」


「俺はノーマルだけど軽蔑しないよ。人を好きになるのに性別とか関係ないし」


「………あいつも言ってくれたよ。やっと好きだって言われて…性別とか関係ないって言われて嬉しかったのにさ…」


「それだけの奴だったんでしょ。また新しい出会いがあるよ」


「だと良いけどな。今の日本で…そう簡単にあるのかな…」


「………」


「あ、悪い酒切らしたな…まだあったかな…」


立ち上がると…ふらっと目眩がする。
するとすかさず俺を支えてくれる腕。


「大丈夫?お酒はいいから横になったら?」


「やだ…まだ飲みたい…」


「お兄さん…」


「なぁ…お前…ノーマルなんだろ?」


「え?」


「お前に聞いても分かんねぇよな。俺が魅力的かどうかなんて…男なんて…気持ち悪いよな」


「そんな事ないよ。お兄さんは素敵な人だよ。優しいしイケメンだし…だから会ったばかりでもこうして2人きりで飲んでんじゃないか」


「優しいな…お前…」


顔を上げると目の前にある綺麗な顔。


「お前の方が…イケメンだよ…」


そして俺は…その唇に吸い付いた。
/ 161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp