• テキストサイズ

CRIME【気象系BL小説】

第5章 Eu me apaixonei


ー潤sideー


マンションに戻ると風呂場からシャワーの音が聞こえる。


風呂入ってんのか…。


鍵を置いて部屋に戻ろうとする俺の足を、リビングから聞こえる機械音が止めた。


テーブルに置いたスマホの振動だと気付いたと同時にそれは止んだ…かと思うと、また直ぐに鳴り始める。


風呂場からの音は…まだ止まない。
俺の足が…自然とリビングに向かう。


テーブルの前に立ったと同時にスマホの音は止む。
そして直ぐにまた…鳴り始めた。


ディスプレイに写し出される…『大野智』の文字。
そしてそれと同時に表示される…垂れ目の優しい笑顔。


わざわざこんな設定する奴なんて…初めてだ。


俺はスマホを手に取り、画面をタップする。


智『………もしもし。やっと…出てくれた』


「………」


智『翔くん…昨日はごめん。あんな…あんな事言って。でも…いきなりだったし…奥さん居たらああいう風に言わないと…。でも本当にごめん』


「………」


智『悪気はなかったって…言いたくて。何度も掛けてごめん。どうしても…聞いて欲しかったから』


「………」


………怒りが…込み上げてくる。


智『………翔くん?声…聞かせて…』


「翔ならシャワー浴びてる」


電話の向こう側が…息を飲むのが分かった。
/ 161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp