第5章 Eu me apaixonei
静かなリビングで俺は食器の後片付けをしていた。
体調もかなり元に戻った。
明日は仕事行けそうだな…。
今日は…雅紀が来てくれて本当に助かった。
潤も雅紀と気が合うのか…楽しそうに笑いながら話していた。
雅紀を挟んで、俺も潤と普通に話す事が出来た。
「………風呂入ろうかな…」
食器を片付け一息付くと、テーブルに置いていたスマホが振動する。
ディスプレイを見て…一瞬見間違いかと思った。
「………智くん…」
ブーブーという振動がいつもより大きく聞こえる。
黙って画面を見つめていると…やがて留守電に切り替わる。
ホッと胸を撫で下ろすと…また振動が始まる。
画面に写し出されるかつて愛し合っていた人の名前。
「もう…止めろよ…!」
耐えきれなくなった俺はそのまま風呂場へと飛び込んだ。