第4章 sexo segunda vez
ー翔sideー
頭…痛い…。
頭と…お腹…。
………腰…。
「もしもし…櫻井です。おはようございます…。あの…すみません今日…体調悪くて…はい。はいすみません…宜しくお願いします…はい。ありがとうございます。失礼します」
会社に電話を掛けた後、スマホを投げ捨てた後、布団を頭から被った。
「あー…死ぬ…腹痛い…」
俺はふらつく身体でベッドから降り、トイレへと向かった。
用を足すと市販の痛み止めを飲んでまたベッドに潜り込む。
「悪いもん食ったかな…」
記憶の糸を手繰り寄せようとするけれど…思い出せない。
ビールを飲んでた記憶しか…覚えてなかった。
でも…この痛みの感覚…。
まさか…でも…。
俺…1人だったのに…。
悶々としていると…玄関が開く音がする。
………潤…?
え…まさか…俺…。
足音が部屋の前で止まり、ゆっくりと扉が開いた。
潤「………起きてたんだ」
「潤…。お前…帰ってたの…?」
そう言うと…潤が一瞬悲しそうな顔をした気がする…。
潤「さっきね」
「さっき…?」
潤「帰ったら缶ビール散らかってるわあんたは床で寝転がってるわ…片付けるのに大変だった」
「あ…お前が…部屋まで…?」
潤「お粥でも作るから。大人しくしてろよ」
潤はそのまま部屋を出て行った。
まさか…俺…潤と…。
布団の中で俺は…潤が戻るまで必死に不安と戦っていた。