第4章 sexo segunda vez
ー潤sideー
ガチャッと扉を開くと…リビングから漏れてくるテレビの声と光。
「なんだ…居るんじゃん…」
外から見たら暗かったのに…。
靴を脱いでリビングにはいると…俺の兄はラグの上で眠っていた。
テーブルの上に散乱する空の缶ビール。
「マジか…まだ8時半だぞ…」
腰を降ろして肩をトントンと身体を叩く。
翔「うーん…」
「なぁ。風邪引くぞ」
翔「ん…」
やがてゆっくりと翔の瞳が開いた。
翔「………ん?潤…?」
「飲んだくれて何やってんだよ。寝るならベッドで寝ろよ」
翔「帰って来ないんじゃ…」
「色々あってな」
翔「そうか…」
ふぅ、と溜め息を付きながら翔は起き上がり、ソファーにもたれた。
キッチンからビニール袋を持って来ると、缶ビールをそこに捨てていく。
「8本も…しかもつまみも何も食べてないのかよ」
翔「うっさい…」
そのまま翔は飲みかけの缶ビールを手に取った。
「もう止めろよ。明日仕事だろ?寝ろよ」
翔「俺の稼いだ金で買ったんだよ。文句あっか」
「飲み過ぎだっつってんの」
翔の手から缶ビールを取り上げると生ぬるくなったそれを一気に飲み干してやった。