第2章 reunião
叔母「まぁまぁ…大きくなって」
「本当にご無沙汰してます」
叔母「叔母さんの事忘れてるでしょ」
「うっすらとは覚えてます」
叔母「4歳だったものねぇ。もう20年だから…24歳か」
「はい」
お通夜の後の食事会。
帰りたかったのに…20年振りの再会を喜んだ松本家の親戚一同が俺を離してくれなかった。
叔母「こんな機会だけど…会えて嬉しいわ。何より兄弟がこうして並んでるなんて…ねぇ兄さん」
父「あぁ」
お酒を飲みながら父さんは微笑んでた。
濃い顔立ちに太い眉。
潤は…父さん似なんだ…。
叔母「潤はもう直ぐにスペインに戻るの?」
潤「いや…1ヶ月休学する」
叔母「その方がいいわ。ねぇ兄さん」
父「あぁ。うちに泊まればいいものを…」
「………実家に居ないの?」
潤「………ホテル」
顔を合わせずに俺達は会話する。
父「………気を…使わせてるんなら…」
潤「そういう事じゃないよ。久々に友達と会って飲んだりするし…遅く帰って来たりするから2人を起こしちゃ悪いでしょ」
「2人?」
父「………一緒に住んでる人が…居るんだ」
「そうなの?」
潤「また飯食いに行くからさ。大丈夫」
叔母「でも1ヶ月もお金…勿体無いでしょ」
潤「平気だって」
叔母「そうだ。翔くん」
「え?」
叔母「1人暮らしなんでしょ?潤を泊めてあげたらどうかしら?」
「え?」
思わず俺達は…正面から見つめ合ってしまった。