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CRIME【気象系BL小説】

第9章 Contenda com minha mãe


雅紀「翔ちゃんおはよー」


「おはよ雅紀」


会社の入口で偶然雅紀と会い、並んで入って行く。


「何か久し振りだな」


雅紀「そだね。元気にしてた?」


「………まぁ、ぼちぼち」


そう応えると、雅紀の眉が下がる。


雅紀「相談…乗るよ?」


「ありがと。今度…飲みにでも行こう」


雅紀「うん。俺も翔ちゃんに話したい事あるし」


「え、何?」


雅紀「いや、大した事じゃない。その時に改めてね」


「そう?じゃあ直ぐにでも予定合わせなきゃな」


雅紀「ははっ、そうだねぇ」


楽しそうに笑いながらエレベーターが雅紀の部署の階に着く。


雅紀「じゃ、また連絡するね」


「うん。じゃあ」


雅紀と別れ、そこから1階上の自分の部署へと向かう。


「おはようございます。おはよ」


同僚達と挨拶を交わしながら、自分のデスクへと着く。
今日の流れをポストイットに書きパソコンに貼る。
引き出しからファイルを抜き取り、チェック。


毎朝の俺の流れ。


クスッと笑い声が聞こえ、隣を見るとふたつ後輩の風間がそれを見て笑ってた。


「なーんだよ」


風間「いや、本当に毎日凄いなって」


「流れ確認しないと終わらないだろ?」


風間「いや、真面目だなって」


「普通だっての」


風間「ですね。すみません」


いたずらっ子の様な笑顔を見せながら、風間がタイミング良く鳴った内線を取る。


風間「はい。経理Ⅰ課、風間です。はい、はい、あ、居ます。代わりますね」


受話器をおさえ、俺に視線を戻す風間。


風間「先輩お電話です。何かご実家からって」


「………実家?」


風間「はい。2番です」


「………ありがと」


深呼吸をして、受話器を取りボタンを押す。


「………お電話代わりました。経理Ⅰ課櫻井です」


向こうから聞こえてくる声を聞きながら、俺は黙って目を閉じた。
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