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CRIME【気象系BL小説】

第8章 Terminar


シャワーから戻ると潤はまだ眠っていた。


ベッドに腰掛け、そっと綺麗な黒髪を撫でる。


潤「ん…」


ゆっくりと潤の目が開く。


「あ、ごめん。起こしちゃった」


潤「………平気」


「お腹痛くない?」


潤「大丈夫。ありがとう」


「良かった」


指に髪を絡ませながら唇を重ねる。
ふくよかな潤の唇はとても気持ちがいい。


「………なぁ潤。俺考えたんだけど」


潤「何?」


「………翔ちゃんのとこには帰らないで欲しい」


潤「うん。暫くは帰らないよ」


「そうじゃなくて」


潤「え?」


「………ここで一緒に暮らそう」


潤「………え?」


俺の言葉に驚いた潤が起き上がる。


潤「一緒に暮らすって…」


「言葉通りの意味だよ。潤と一緒に暮らしたい」


潤「………」


潤が俺を見つめたまま言葉を失ってしまった。


確かに、潤からしてみれば唐突な言葉なのかもしれない。
でも、俺にとっては自然な気持ちだった。


同棲なんて経験ない。
けれど潤とは…片時も離れて居たくない。
ずっと一緒に居たい。


だから…俺の中ではそうなるのは当たり前の気持ちだ。


潤「でも…俺まだ学生だよ。働いてないから雅紀に迷惑掛ける」


「そんなの気にしないよ。割と給料いいんだ。1人養える位の稼ぎはある。勿論就職はするだろうけどそれまでは俺が居るから大丈夫だよ」


潤「………でも」


「一緒に居たいんだ潤。一緒に暮らそう」


暫く押し黙った潤がゆっくりと顔を上げる。


潤「………考えさせて。前向きに」


「うん。いい返事待ってるよ」


潤「………うん」


優しく微笑む潤に俺はもう一度キスを落とした。
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