第2章 夏の話
「やだ、嘘でしょ?やめっ、やぁあっっ!!」
「皆が起きちゃうといけないし、お口塞いであげるね」
「ひゃああーーっん、ふぅ、ぅっ」
てっきり手で口を塞いでくるものかと思いきや、彼の唇で塞がれて、さらにはぬるりと熱い舌が入ってきた。
口内を蹂躙されて、息も絶え絶えになってしまい、力が入らなくなってきた所で彼は私から唇を離すと、うーん、と唸ってから
「ずっとキスしてたらエリ窒息しそうだし、しょうがないから俺の肩噛んでもいいよ」
そう言って着ていた館内着をはだけさせて、肩口を露出させた後、私の上半身を軽く起こして頭を肩の方へと近づけた。
冗談じゃない、彼は勇利と温泉に入っているんだから、歯型なんて残せるわけが無い!
「…いいっ、こえ、がまんっするから、かた、しまって」
「そう?じゃあ頑張ってごらん」
そう言ってクスクスと喉を鳴らすように笑う彼に、今度はマッサージ器の触れていない方の乳首をきゅっと摘ままれ、指の腹でクニクニと捏ねるように弄られた。
「うぅっ」
「腫れちゃうかな?舐めてあげるね」
言うが早いが、指を外してぱくりと口に含まれる。
舌で転がされ、軽く歯を立てられたり、強く吸われたりと、たまにマッサージ器と口での刺激を入れ替えて、しつこいくらいに責められ、下腹部の甘い疼きは看過出来ないものへと変わり、そしてついに私は乳首への刺激だけでイってしまった。
「ーーくぅっっ!」
「あれ?乳首だけでイっちゃったの?イヤらしいなぁ、でもまだ終わってあげないよ?もっと頑張ろうね」
それから乳首への刺激を与えられ続け、何度もイかされてしまい、恥ずかしいやら悔しいやらで涙が出た。
気絶出来たら楽だろうな。
そう考えたところで、ふとマッサージ器が乳首から離れた。
「も、おわった?」
息も絶え絶えにヴィクトルに問えば…
「まさか、まだだよ」
次はここを可愛がってあげるね、と爪で陰核を引っかかれた。
「ーああっっ!!!」
「大丈夫、俺優しいからちゃんとエリが潮吹くまで付き合ってあげるからね!」
優しくない!全然優しくない!!
それは断じて優しさじゃない!!!
反論したいけど今口を開いたところで喘ぎ声しか出ないことは分かっていた。
(※次話の最後らへんからちょっぴりコミカルになります。)