第2章 夏の話
(※結構気持ち悪いヴィクトルがいるので気を強く持ってください。
※生理ネタ注意です。)
「何故?エリの排卵日はまだ先だろ?生理も来週まで来ないはずだ」
「え?」
「それに、もし子供出来たら責任取って結婚しようって思ってたからね」
待って、待って?
どうして私の生理周期を知ってるの?
え?やだドン引き…これドン引き案件だよ?ねぇこれやばい。
あまりの衝撃に語彙力が死んだ私は痺れを切らせたリビングレジェンドに第二ラウンドを強行されるまで意識を遥か遠くへ飛ばしていて…
「前までは子供を盾に結婚出来たらいいかなーって思ってたけど、今は心が通じあったからまだまだエリを独り占めしときたいって気持ちでいっぱいだよ。でもいつかエリに似た女の子産んでね!」
なんて口をハートの形にして呑気に話す言葉なんて耳に入ってこなかった。
第二ラウンドどころか第三ラウンドに突入し、何も考えられない位の快感に苛まれたことにより、思考を諦めていたけど、次のセリフによってまたガツンと頭を殴られたかの衝撃に見舞われた私は後に人間譲れないものがあるんだなぁと無駄に感心した。
「あ、ねぇ今度生理中にもセックスしてみたい」
「絶対嫌!」
「ゴムするよ?」
「そういう問題じゃないから! !そんな事したら例え勇利のコーチだからって容赦なくロシアに強制送還だからね!!」
「ちぇっケチ」
「ケチとかそういう問題じゃないからっ」
安易に思考を止める事すら出来ないなんて…恐ロシア…なんちゃって。
それ以降変態臭い発言は無かったけど、何故か不安は残ったまま…まさかの第4ラウンドが始まってしまい、私は気絶するように眠ってしまった。
朝、鳥の囀に目を覚ますと、目の前には美丈夫が安らかな寝息をたてている。
この人とお付き合いを始めたんだなぁ、感慨深い。
昨日の変態発言は記憶の彼方に押しやり、照れと眠気を覚ますため顔を洗いたくなって、ベッドから出ようとすると、下腹部…もとい膣部に違和感を感じて布団をめくれば、なんということでしょう。
私達、まだ繋がってました。
抜こうと腰を動かせば、引きつったような感覚が襲ってきてぞわぞわと背中が粟立つ。
何度チャレンジしても上手く抜けず、うっかりヴィクトルのモノが力を持ってしまった事で、私は自力で抜くのを諦めた。