第2章 夏の話
(※中出し表現注意です。)
あの締め付けでヴィクトルも同時にイったかと思ったけれど、彼の律動は止まらなかった。
「エリってば、1人で…ん、イっちゃうなんて、冷たい、なぁっ」
どうやら締め付けにもこらえたらしく、彼の熱いモノはごりゅ、ごりゅ、と子宮口を広げるように容赦なく穿ってくる。
イってる最中なのに…感じ過ぎてくるしいのに、ヴィクトルは全く加減してくれない。
「や、ごめ、なさい、ああ、だめぇっ、はげしっ、ああん」
「もうちょっとで…くっ、イくから…頑張って、ね」
そうしていっそう激しく腰を打ち付け、やがて彼も私の中に吐精する。それと同時に、私もまた果ててしまった。
「はぁ、はぁ」
「っ、ふぅ、すごく、良かったよ。エリも気持ちよくなってくれた?」
二人して荒い息を吐き、抱き合えば胸の奥からじんわりと温かくなって、ふわふわと幸せな気持ちが溢れてきた。
「うん、ちょっと意地悪だったけど、気持ちよかった」
「そっか、ならよかった」
ちぇっ、意地悪発言はスルーされてしまった…
未だ私の胎内から出ようとしない彼のペニスはまだ硬度を保っているので、放っておいたらきっと第二ラウンドが始まってしまうんだろうな。
沈んで行きそうな意識の中、ぼんやりとそんなことを考えてた私は今更ながら大変なことに気付いてしまった。
「待って、ねぇ、あなたゴム付けた?」
「ん?別に要らないだろ?」
きょとんと首を傾げる男にわなわなと怒りがこみ上げてくる。
「え、要るよ!?そう言えば初めてした時もゴムしてなかったけど、私が妊娠したらって考えなかったの?」
まさか堕ろさせたらいいやくらいにしか思われてなかったんじゃ…
もしもそうだとしたら、なんて恐ろしい男を好きになってしまったのだろう。
被害妄想も甚だしいかもしれないけど、背筋に冷たいものが流れたその時、口を開いたヴィクトルの発言により、私は更なる恐怖を味わってしまった。