第2章 夏の話
(今回またギャグに走ってます次こそエロを…)
指の力を抜いて、今度は優しく愛撫する。
いい子、と蕩けるような声で褒められ、唇で耳を食まれれば、私だって厭らしい気分になってしまう。
「エリ、物欲しそうな顔してるね、でも俺は我慢しなくちゃいけないから、エリを、慰めてあげれない、ねぇ?」
それとも、我慢はしなくてもいいのかな?
ねぇ、エリ、俺はどうしたらいい?
多分顔を真っ赤にしているであろう私の顔をのぞき込むこの男は、にんまりと意地の悪そうな笑みを浮かべ、つうっとショーツの上から割れ目をなぞってきた。
…策士策に溺れるってこういう時に使うのかな?
手馴れた様子で私を裸に剥いたヴィクトルは鼻歌を歌い出しそうなくらいに上機嫌だ。
「ふふ、もう濡れてる。俺のを触ってただけで気持ちよくなっちゃったの?慣らさなくても入りそうなくらいトロトロに蕩けてる」
「ああ、そう言えばロシアじゃセックスの時に前戯がほぼ無い、挿入して出して終わり。ムードも何もないセックスが普通って聞いたけど、ヴィクトルはちゃんとしてくれるよね、どうして?ロシア人以外の恋人もいっぱいいるの?現地妻的な?」
「日本人がムードを大事にするってちゃんと調べたのに日本人のエリがムードをぶち壊してくるってどういう事!?」
だってヴィクトルが恥ずかしい事言うから、ちょっとした照れ隠しでうっかり口から出てきたんです。
はいはい、ムード大事ですよね、ごめんなさい。
「エリは酷いやつだ、しかも現地妻って何?こんなカップルの会話ある?そう言えば前にも他の男の名前を出してたよね、アニメのやつ。まぁあれは俺も意地悪しちゃったし悪かったとは思ってるけどさ、でも現地妻とかさー、俺たち恋人だよね?俺そういうの好きじゃないなー」
ヴィクトルのおしりの穴はきっと小さいんだろうなー
「あー、またなんか変なこと考えてない?」
「んー、ヴィクトルのおしりの穴について考えてた」
「なんで!?」
「好きな人の体のことを考えるのは不思議な事?」
「エリ!よく分からないけど許してあげる!」
感極まったようにハグしてくる私の恋人はとてもちょろ、素直だ。
日本では心の狭い人のことをケツの穴の小さい男って言うんだよーなんて言った日にはお仕置き再びだよねー