第5章 私の彼は意地が悪い(月島蛍/sharing.)

黙ってしまうと、止められる指。
それでも、触れた部分からは離してくれないから、自ら擦り付けるように腰を揺らす。

「こっち派、なんだ？」

言葉でなくても、行動で示したからか、再開された動き。

「分かんなっ…い。でも、これ、気持ち…いっ！」

どっちが感じるか、の答えとは違うけど。
今、単純に触られている場所から熱が身体を巡って、痙攣したように膝がピクピクと動いている。

「じゃあ、ナカの方が感じるの？」

昇り詰めて、快楽の波に飲まれる一歩手前で、ピタりと指が止まった。

絶対、わざとだ。

達する事が出来なかったもどかしさで、非難するような目を向ける。

「何？りらにも、口があるデショ。して欲しい事があるなら言いなよ。」

私の視線を寧ろ恍惚として受け止めて、分かりきった事を聞いてきた。

「…イかせて、下さい。指で、ソコ、触って。」
「ソコって、ドコ？ココ？」

望み通りにした筈なのに、月島くんの満足いく答えじゃなかったようで。
秘部の蕾から、指が若干下へと滑って身体のナカへと入ってきた。

「ち、がっ！あぁっ！」

必死に首を振って、違うと伝えようとはしたけど。
指が奥の敏感な部分を押し上げ、寸前で止められていた身体が反応して、達してしまう。

「何が違うの？気持ち良かったんでしょ。りらのココ、痙攣してるよ。」
「…ぁ…っ。」

場所を示すように、またナカで指を動かされて、小さな喘ぎを漏らすしか出来なくなった。