【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第10章 迎えた朝は…(月島蛍/繋がる縁の円)
身体から力が抜けていて、動く気力もない。
荒れた呼吸も整わない中、お腹を拭う感触だけを受けていた。
やっと落ち着いてきた時には、月島くんが隣に横になっている。
「…あの、もう昼なんだけど。」
「今から活動する元気あるの?」
「ない。」
「じゃあ、もう1回寝たら?」
「そうする。疲れたし。」
誰の所為だよ、とか突っ込みたかったけど、私がムキになるのを楽しんでいる感がある月島くんには効果がないと分かっていた。
素っ気なく返したつもりだったけど、これも効果がなかったみたいで。
「これで、現実感沸いた?」
クスクスと、楽しそうに笑いながら問い掛けてくる。
さっきのを現実として思い出すと、顔に血が集中してきた。
答える事も出来ず、顔を見られているのも嫌で、背中を向けて少し離れる。
でも、逃がさないとばかりに、首の下に腕を捩じ込まれて引き寄せられた。
苦しくない程度の力で拘束されている。
「ねぇ、聞いてるの?」
「聞いてる。」
「じゃあ、答えてよ。現実感、沸いたの?」
耳に入ってくるのは相も変わらず意地悪な声。
「沸いたわよ!えぇ、そりゃ、もう!熱い一時を有難う御座いました!」
この反応で遊ばれると分かっていたのに、結局はムキになってしまう。
私は、月島くんには敵わない事実も明るみになった日でした。