【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第4章 lostvirgin(黒尾鉄朗/episode0)
ベッドまで、一直線に歩く。
どうすれば良いのか分からなくて、促されるまま、その上に座った。
「ホンットーに、良いんだな?」
目の前に座るクロの目は真剣で。
私が無理をしていないか、探っているのが分かる。
覚悟は、している。
痛くても、大丈夫。
クロのものに、なりたい。
一回だけ、しっかりと頷くと、顔が近付いてきた。
重ねられた唇。
何度も、触れては離すを繰り返して、わざとらしいリップ音を立てている。
呼吸をどうしていいか分からず、苦しくなって唇を開いた。
まるで、それを狙ってたかのように唇の隙間から進入してくる何か。
生温く湿った感触。
それが舌だと気付いた時には、自分の舌が絡め取られていて、水の音が口の中に響く。
うまく息継ぎが出来なくて、酸素の足りない頭に厭らしく届いてくる音。
それだけで、興奮してきて。
もっと欲しくて。
クロの背中に腕を回した。
答えるように抱き締め返してくれた腕。
大きな手の平が背を撫でる。
ゾワっと、くすぐったいのとは違う感覚が身体中を巡って、背中を反らした。
反動で離れた唇の端から唾液が零れる。
それを舐め取り、また軽く唇を触れ合わせた。
「きとりサン、超エロい顔してる。」
そんな事を言っているクロの唇は濡れていて、眼も興奮を表すように潤んでいて。
私より、ずっとセクシーだと思った。