【HQ】脳内妄想‐sharing.・繋がる縁の円‐【R18】
第3章 果てない執着(赤葦京治/sharing.)
赤葦さんの愛撫は、なんと言うか…。
もどかしい。
私を傷付けたくないから、優しく触れようとしてくれているのは分かるけど。
さっきから、上半身を撫で回されているだけ。
胸に触れても、膨らみを手で包むように柔らかく揉まれるだけ。
くすぐったいの延長線上に、気持ちいいがあると聞いた事はあるけど、ひたすらくすぐったいだけの時はどうすれば良いんだ。
呼吸もしにくい状態で、それに耐え続けるのは辛くなって、目から涙が零れた。
途端に、肌を撫でていた手が止まる。
「…りら、嫌なら首を振って。止めるから。」
止まれる程、大人じゃない。
そう言った、この人を止めてしまう威力のある涙。
拭おうにも手が動かないし、続けて良いと声に出す事も出来ない。
首を動かして、拒否したと思われるのも嫌だ。
伝える手段が思い浮かばないから、じっと顔を見た。
少しの間、お互い黙って見詰め合う。
先に動いたのは、赤葦さんの唇。
笑うように口角が上がっていく。
「続けて、良い?」
問い掛けているような口調だけど、答えは必要ないようだ。
頷いたりする前に、止まっていた手が再び動いて、今までわざと避けるようされていた胸の先端に指先が触れた。