第1章 別に好きなんかじゃない

……今、なんと？
「え、ごめんえっと……長谷部？」
長谷部は顔を赤らめ、視線を外す。
「……忘れてください」
「……いや、いいよ？」
「っ、主、」
「こちらこそよろしく」
悪戯っぽく微笑むと、長谷部はさらに顔を赤らめ、視線を合わすことは無かった。