第7章 告白大作戦!
‐木兎side‐
これ、チャンスじゃね?
渡されたスピーカーを持ったまま、人混みの中にいるかおるちゃんを探す。
りらちゃんだったら、デカいからすぐに見つかんだけどな。
…と、思ったら、そのりらちゃんが移動してった先にかおるちゃんがいた。
りらちゃんは、俺が何言うか分かったカンジで、人混みの一番前までかおるちゃんを押し出してる。
ナイス!
『かおるちゃん!優勝したら、俺と付き合ってくれっ!』
スピーカーから、デカい音になった俺の声が広がった。
「木兎!盛大な死亡フラグ立ててんじゃねぇ!」
「シボーフラグ?何だ、それ。」
「ほら、よく映画とか漫画であるだろ?この戦いが終わったら結婚してくれ、とか言った奴に限って死ぬとか。」
「結婚?おぉ!それ、いいな!」
黒尾に突っ込むように叩かれたけど、カンダイな俺は気にしねぇ。
言ってる意味は分かんねぇけど、結婚してくれって言った方が良かったんだな。
『かおるちゃん!さっきの、ナシだ!俺と結婚してくれー!』
言い直したら、かおるちゃんは口をパクパクとさせてから、真っ赤な顔でりらちゃんに抱き付いてた。