第7章 告白大作戦!
‐かおるside‐
赤葦に対する答えは出した。
だから、本日の旅行はこれにて終了…で、帰ろうと思った所で赤葦のスマホが鳴った。
会話を聞いていると、相手は木葉だったみたいで、呼び出されたらしい。
りらちゃんと、近くにいるみたいだ。
ここ、神奈川県だよ。
何でいんの、あの2人。
確かにデートスポット沢山あるけど、こんな遠出するタイプじゃないでしょ。
特にりらちゃんの方は。
もしかして、何か企んでる?
行ったら、2人じゃなくて木兎が居る…とか。
「…りらが、貴女を心配していたからでは?さっきまで、迷っていたでしょう。
もし、俺が強引な手に出たら邪魔するつもりだったんですよ。」
私の疑問は顔に出たみたいで、あっさりと赤葦が解決してくれる。
疑いは晴れたから、赤葦と一緒に行く事にした。
騒がしいイベント会場は、少しくらい遠くからでもすぐに分かって。
人混みから外れた位置にいる、背の高いりらちゃんはすぐに見付かった。
「赤葦さん、すみません。」
「りらが謝らなくていいよ。先輩に振り回されるのには、慣れてるから。」
私達が近付くなり、頭を下げるりらちゃん。
彼氏の非礼を代わりに詫びる、なんてホントしっかりしてるよ、このコ。
初めて会った時の印象は間違ってなかった。
勝ち目がない。
見た目も、性格も、とんでもなくイイコ。
私とりらちゃんを並べたら、普通の男はりらちゃんを選ぶ。
木兎も、例外じゃない。
そう、思い込んでいた。