第7章 告白大作戦!
木葉さんも、泣かれるのは困るのか帰るのを諦めたようで、自分の飲み物を注文する。
それが運ばれてくると、2度目の乾杯をした。
「何か、食べますか。」
「まかない食ってきたから、わざわざ頼まなくていーや。適当にあるもん摘むぞ。どうせ、木兎が大量に頼んでんだろ?」
「俺が頼んだもん勝手に食うな!」
「木兎、居酒屋の料理はシェアするもんだよ。独り占めしないの。それに、アンタは食べ過ぎ!うちの店でも食べてたのに、よくそんな入るね?底無しじゃん。」
「だって腹減るんだから仕方ねーじゃん。」
話は、私と木葉さんから始まり、そこに木兎さんが絡んできて、そちらに突っ込むかおるさん。
端から見たら、2組の仲が良いカップル。
でも、実際は1組のカップルと微妙な関係の2人。
隣同士に座っていても、決して触れ合わないように壁をかおるさんが作っていると感じた。
言葉では突っ込みをするし、木兎さんの声に反応はしている。
それなのに、決して木兎さんの目を見ていない。
きっと、心に壁を作りがちな私だからこそ、分かった事。
怖がりで、嫌われたくないから、自分から遠ざかろうとキツい事を言う。
絶対に、木兎さんの味方をしない。
その壁を壊さないと、この2人の関係が変わる事はないと悟った。