第7章 告白大作戦!
3人で歩きながら行き先を決めるのが、いつものパターン。
「なぁ、かおるちゃんは何食いたいんだ?」
「私は何でも。りらちゃんに聞いて?」
「いや、りらちゃんに聞いたって…。」
「アルコールがあればいいです。」
「ほら、な。りらちゃん、こーゆーコだぜ?」
毎回、こうやって雑談混じりに行く店の話をするけど、こんな時間までやっている店は、飲み屋くらいだ。
結局、考えるのが面倒になってしまって、いつもと同じチェーンの居酒屋を選ぶ。
そのお店に入る前、木兎さんに腕を引かれた。
「な、今日は木葉来んのか?」
「分かりません。」
「呼べね?」
「連絡はしておきます。」
こんな事をわざわざ聞くのは、かおるさんを隣に座らせたいから。
3人だと私の隣を選んで座るんだ、あの人。
言った通りに、連絡だけしてから入った店内。
案内された席で、やっぱり私の横に座ろうとするかおるさんを止めようと隣の椅子に荷物を置く。
「りらちゃん、荷物退かしていい?」
「後で、木葉さん来るので席取っておきたいです。」
「…それなら、仕方無いね。」
私の隣は渋々諦めてくれたけど、木兎さんの隣は気まずいのか何なのか。
明らかに、遠ざけるように椅子を離してから座っていた。