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【HQ】繋がる縁の円

第6章 ご紹介します


‐黒尾side‐

変わったな、木葉。
りらの言葉の足りなさに一番傷付けられてきたの、自分のクセによ。

「木葉、キャラ変わってね?昔はりらが関わるとピーピー泣いてたじゃねぇか。」

ちょっとからかってやろうと、過去を持ち出す。

「あの頃は若かったんだよ。熊野の性格、分かりきってんのに、冷静になって切り替え出来るだけの余裕がマジで無かったからな。
今は、そもそも俺達の関係が違うし。基本的にコイツがマイナス思考だから、俺までそのままじゃ、続かねぇだろ。」

返ってきたのは、期待外れの答え。
昔を認めて、今は違うのだとはっきり言う木葉が大人に見えて、弄る事なんか出来なくなった。

「あー…ハイハイ。ゴチソウサマ。」
「…もう、食べませんか。」
「今のゴチソウサマは違うぞ。」

惚気を聞いたら、ゴチソウサマ。
だが、友人なんかも居なかっただろうりらにとっては、このテの話が身の回りで行われた事なんか無かったんだろう。
ゴチソウサマは、飯の終了の挨拶でしか無かったらしい。
それを訂正して、教えてやる役目は、俺じゃない。

木葉に突っ込みと説明は任せて、さっさと飯食って引き上げてやるか。
離れていた分、2人の時間が欲しいだろうから。

何が違うのか分かっていない顔のりらと、どう説明すれば良いか分からず四苦八苦してる木葉。
その2人を、微笑ましく眺めながら食事を終えた。
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