第6章 ご紹介します
‐黒尾side‐
りらが、あんな顔して笑うから、やっと木葉を過去にして心から想える男を見付けられたんだと思った。
俺達の為に、諦めなきゃなんなかった恋心を過去にする程の男が、どんな奴なのか単純に興味はあったが…。
ご本人様オチかよ。
恋心、過去にしたんじゃなくて、叶えただけかよ。
幸せそうで、羨ましいわ。
リア充爆発しろ!
そういう風にコイツ‘等’を羨んでる。
りらをものにした、木葉が羨ましいんじゃない。
どれだけ、長い時間離れてても、結ばれるべき2人は結ばれる。
俺も、あの人と、そうでありたいから。
この2人が羨ましい。
幸せそうな、2人を交互に眺めていると笑みが零れた。
「何笑ってンだよ?」
「別に?何でもねぇよ。」
「何でもねぇ顔じゃねぇだろ。企み笑顔に見えるぞ。」
「これが普通の顔ですぅー。」
ちょっとした事で木葉が突っ掛かってくるのは、いつもの事。
俺等のコミュニケーション方法として言い合いしてるトコもある。
ただ、人の感情を読むのが苦手なりらからすると、これは喧嘩に見えるようで。
「…ご飯、出来ましたよ。」
食事を満面の笑みで運んできたから、不機嫌なのを悟った。