第23章 期間限定sharing.
年末年始の忙しい時期が終わり、やっと落ち着き始める2月上旬。
でも、それは今年に限って通用しない。
何故か、と言うと。
私の住む家に、大量の荷物が運び込まれているからである。
普通の段ボール箱に詰められたものから、家具だとか家電まである品物は私のものでは無く…
「じゃ、今日からお世話になるからね。ヨロシク、姉ちゃん。」
「りら、ルールは以前と同じで食費は君に、光熱費はきとりさんに振り込めば良い?」
この妹夫婦と、
「赤葦はマジメすぎんだよ。今回は長く住む訳じゃねーから、きとりちゃんもイラネーって言ってたじゃんか。」
「それに甘えすぎる光太郎の考えが良くないよ。ケジメは大事なの!」
木兎さん、かおるさんのものだ。
「…さっさと、この荷物片付けて下さい。お金の話は後で良いですから。
共有スペースに私物を散らかさない、この家のルールです。」
この会話の内容の通り、本日から、また同居生活がスタートする。
勿論、今日になって突然荷物を送り付けてきた訳ではなくて、前から決まっていた事だ。
それぞれ事情は違えど、納得は出来る理由があったから、私は今回の同居も受け入れた。