第21章 企み秘めたる結婚式
‐みつside‐
私は2回目だし、京治だって自分が主役になって目立つ形の事は好きではない。
フォト婚とかで良いくらいだと思っていた。
でも、1つだけ。
私には、やりたい事があった。
私達の為に、親の愛情を諦めて生きてきた姉ちゃんに、渡したいものがあった。
両親が、確かに姉ちゃんを想っていた証拠。
それを、ただ渡しても受け入れる訳もない姉ちゃんが、受け取らなきゃならない状況を作りたかった。
1回目の時は、私にもくだらない意地があって、姉ちゃんに主役を取られるんじゃないかって、思ったりして、出来なかった事だ。
それを京治に相談したら、京治の方もやりたい事があったみたいで。
2人で計画を練ってきた。
挙式は、ついでのようなもの。
神様に誓わなくても、私は京治をいつまでも崇拝している自信がある。
だから、失敗出来ないのは、この2つの計画。
その為なら、非常識だと思われようが構わない。
いつもの皆が揃って出席してくれる事が大切。
じゃないと、目的の人が出てきてくれない可能性があるからね。
多少強引にやらないと、ツッキーくん辺りが遠方まで行くのを嫌がりそうだと思って。
ウェディングハイで無茶苦茶な事やってる顔をして、呆れられても構わない。
出席の返事が貰えれば、それだけで良かった。