第21章 企み秘めたる結婚式
あれから数日後、実家の方に呼び出されて、正式に結婚式の話をされた。
みつが2回目だから、友人とかを呼び辛いらしく。
リゾート婚で遠方になるから、少人数の挙式という事にするそうだ。
式の後は、披露宴も無く。
1時間程で終了という、そういったイベントが苦手な私には有難いばかりの話だった。
会場がきとりちゃんの勤め先っていうのは気になるけど。
なんか、前回は私にやった演出を今度はきとりちゃんにやって、怒られそうな気しかしないけど。
しかも、友人は呼ばないって決めたくせに、あの家の面子は赤葦さんの家族みたいなものって事で、婚約者含めてご招待。
ついでに、秋紀だけ仲間外れは心苦しいから招待してくれる、と…。
「姉ちゃん、機嫌悪くない?」
「彼氏をついで扱いされて気分良い人間居るの。」
「居ないね。」
少しイラっとしたのが顔に出たようだ。
呑気な顔をされて、もっと腹が立ったけど、祝うべき話をしているのに、喧嘩をする訳にはいかない。
溜め息を吐いて気持ちを落ち着かせたのだけど。
「秋紀には、話しとく。」
「あぁ、それは今度私達からちゃんと打診するから。また、飲み会のセッティングお願いね。」
やってくれて当たり前のような態度を取られて、今度は呆れてしまった。