第20章 やっぱり派手なのがお好き
日を改めて2人を呼び出したのは、私の住んでいる家。
すぐに本題にいく為に見せたのは、秋紀の元に来ていた手紙。
それは、昨年のビーチバレー大会の主催者からで。
今年は招待するから、出てくれないかというものだった。
木兎さんとかおるさんの始まりになった大会である。
木兎さんの目立ちたいって希望は叶えられるし、ここで告白されて付き合っているかおるさんが恥ずかしいとは言いづらい。
「あぁ、それは良いかもな。りらにしては、ちゃんと考えた作戦じゃね?」
「そうですね。かおるさんを誘う理由にもなりますし。」
話し合いの席で、私が考えた事を黒尾さんと赤葦さんに伝えると、すぐに納得してくれた。
その上、2人も木兎さんの無謀な派手さ重視の策を聞き飽きていたらしく、これなら協力すると約束してくれる。
これで、準備は整った。
後は木兎さんに伝えて、かおるさんを誘わせればいい。
その筈だったのに…。
「コクったのと同じじゃ、つまんねーじゃん。もっと派手な事やろーぜ?」
肝心の木兎さん自身は納得してくれず。
でも、大会には出たいらしくて、昨年のメンバー以外も巻き込み…。
かなりの大所帯で、遠出をする事になった。