第19章 たまには女子だけで
その後すぐに、りんさんと月島くんは帰り、残された6人。
木兎さんカップルと、黒尾さんときとりちゃん。
それと、秋紀と私。
中継なんかをしたきとりちゃんに呆れてはいるけど。
本音を聞かれるのが嫌だと、私は思っていない。
怒るのはりんさんがやってくれていたし、かおるさんが構わないのなら、わざわざ空気を悪くする事はない。
「これから、どうしますか。女子会はお開きになりましたけど。」
帰る人は帰れ、のつもりで声を掛けた。
「おっし!今から二次会だ!飲もうぜ!」
ここで、空気を読まずに発言したのは、安定の木兎さんだ。
今から飲み会を再開するなんて、誰も思ってないだろ。
そう考えていたのは私だけだったようで、各々が席に着いてしまった。
きとりちゃんが休みなのは分かるが、明日仕事の人とか居ないのか。
私はバイトが昼からだから何とかなるけど、明日って平日だぞ。
本当に大丈夫なんだろうな、皆。
若干の不安を抱えながら、飲み物を取り出してきて席に座る。
だって、この人達…主に木兎さんは何を言ったって、どうせ止まらないから。
他の人も分かってて付き合う気なんだろう。
諦めを多分に含んだ息を吐き出して、乾杯をした。