第19章 たまには女子だけで
会話の最中、私達が口にしていた飲み物は、勿論アルコールな訳で。
少々面倒臭い酔っ払いになるきとりちゃんの前で、からかうネタになるものを了解してしまったりんさんは…。
「ほら、じゃあ練習がてら蛍って呼んでみたらー?早く、早く!」
きとりちゃんに絡まれまくっていた。
そんな事をしたら、逆に意地でも言わなくなるだろ。
了解はしてくれたんだから、放っておいてやれよ。
思いはしても、巻き添えを食うのが嫌で止めないでいたのだけど。
「…そう言えば、りらも最初は木葉クンを名字呼びだったんだよね?アノ時とかも、名前で呼ばなかったの?」
中々口を開かないりんさんに絡むのに飽きたのか、結局は私が標的になる。
質問された、アノ時がどの時なのか分からず、考え込んでしまった。
「姉ちゃん、アノ時、で分かんないの?夜の、床を共にする時だよ。」
面倒臭い酔っ払いは増え、ヒントを出してくる。
何が言いたいかは分かったけど、なんでいきなり下ネタだ。
それで恥じらうとでも思ったんだろうか。
この2人が、私の性格を知らない訳がないのに。
「あぁ、セッ「りらちゃん!」」
「りら、少しは恥ずかしがりなさい。女が気軽にそういう事、言っちゃダメ。」
思い通りになってたまるかと、直接的な言葉を使おうとしたら、かおるさんとりんさんに止められてしまった。