第19章 たまには女子だけで
まぁ、そんなものできとりちゃんが止まってくれる筈は無く…。
「自分に男がいないから、人の話聞いてんのよ。身近な人間の幸せ話って、聞いてるだけで幸せな気分になるじゃん?
…と、言う訳で。質問続けるよ。」
理由まで付け足して、続行する姿勢を示された。
「彼氏の性格が好きである。はい、挙手で答えてねー。」
新たな質問は、これで。
サッと手を挙げたのは、またしても3人。
今回手を挙げなかったのは、りんさんだ。
「あれ、ツッキーの性格はお嫌い?これから一緒に生活するのに?」
それに突っ込むのは、安定のきとりちゃん。
「あの性格が好きだったら、どんだけドMよ。ホント、憎たらしいんだから。」
真面目な顔をして言われて、思わず納得する。
確かに、月島くんのりんさんの扱いは、誰に対してよりも酷い。
「じゃあ、ツッキーくんの顔だけが好きで結婚すんの?さっきの姉ちゃんの話じゃないけど、人間って劣化するよ?」
みつの質問に、りんさんは黙り込んだ。
このまま沈黙していたら、肯定になってしまうんじゃないだろうか。
「…顔だけじゃないから、それは否定しておくけど…。たまに、何で月島くんなんだろうって、自分でも思うよ。」
なんとか声を発してくれて、安心したのも少しの間だけ。
深い溜め息を吐いたりんさんは、そのまま俯いてしまった。