第19章 たまには女子だけで

‐木葉side‐

りらが決めた事だから、今の状態に納得はしているが…。
やっぱ、周りの結婚報告ばっか聞くのはキツい訳だよ。
しかも、後輩から先に片付いてくとか、何だよ、この展開。

俺等の話題って、料理の事か、この面子の事かしか無くて。
結婚してく奴等の事を話すと、少し気まずい空気が流れんのは、何とかしてぇよな。

「りらばっか見てるねー。アンタ等は結婚考えないの？」

慌ただしく動くりらをチラチラと見ていると、痛い言葉が聞こえてくる。

勿論、そんな事を言ってくるのは元凶である、きとりサン。

アンタの帰りを待ってるから、りらが俺の元に来てくれない。
それを言えたら、どんなに楽だったか。

「りらは、結婚願望ないみたいなんで。」
「そう？あのコ、いいお嫁さんになりそうだけどなー。」
「そんなの、分かってます。」

言い方にトゲがあったのか、よっぽど嫌そうな顔でもしてたのか。
きとりサンは考え込んで…。

「気になるなら、りらの本心、確かめてあげようか？
男抜きで、女の本音トーク…つまり、女子会を開催しよう！」

こんな提案を投げ掛けた。

「センパイがやりたいだけだろ。」
「いいじゃん、それでも。」

黒尾が突っ込んでも引き下がらず。
更には、女性陣はこの話に乗ってしまって。
りらが、苦手だろう女ばかりの状況に放り込む事になってしまった。