第19章 たまには女子だけで
周りの結婚報告が立て続けにあったりして、ちょっと秋紀に罪悪感を感じながら過ごす日々の中で。
その人は、突然やってきた。
「やっほー、りら。」
そう、私が住む家の、本当の持ち主、きとりちゃんだ。
何が、やっほーだ。
今回は、年末年始も帰って来なかったくせに、何でこの中途半端な時期に帰ってくる。
呆れて、声が出なかった。
「そういえば、赤葦とみつが結婚するんだって?」
「…誰から聞いたの。」
「クロ。」
今でも、普通に連絡取り合ってんのか。
もう、早くヨリを戻して欲しい。
2人の事を考えると、時期を見計らっているのは分かってるから、余計な事は言わないけど。
こっちは、お陰で変に気を遣って疲れるんだって。
「あ、後、ツッキーも結婚するんだよね。しかも、あのりんと。」
私の心情なんか構わず、きとりちゃんは話を続けている。
そのまま、きとりちゃんのマシンガントークは止まらず。
懐かしさもあるのか、今から来れるメンバーを集めろって事になってしまった。
一応、あの面子とはグループで連絡が取れる。
きとりちゃんが、こちらに来ている事を告げると、なんと全員が、この家に集合した。
ここで飲み会をするとなると、色々と動き回らなきゃいけなくなるのは私である。
ただ疲ればかりが溜まっていく中で、とても嫌な会の開催を決められたのには、気付いていなかった。