• テキストサイズ

【HQ】繋がる縁の円

第18章 only one


‐月島side‐

言葉で伝えてやれないなら、伝えても誤解されるなら、行動で。
これでも、かなり勇気を出したつもりだったんだけど。

「今の、キス、だよね?」

それ、わざわざ確認します?な、事を聞かれた。

「逆にキス以外のなんだと思うの。」
「水の口移し?」
「それはキスじゃないの?」
「あー、うん。それもキスに含まれるね。」

やっと理解してくれたと思ったのに、信じられないとでも言いたそうな顔をしてる。

この人、基本的に、僕を疑ってるんだ。
まぁ、仕方無いよね。
今までの言動が、そうだった訳だから。

でもね、少しずつでも、貴女の為に変わろうとしてるの、分かってくれないかな?

りんさんが、目を合わせてくれなくなったのが、嫌だった。
僕を見る瞳が、離れていくのが嫌だった。

怪我をしたんじゃないかって、気付いた瞬間は、離れるどころか、無くしてしまうんじゃないかって。
本当に、怖かったんだ。

それで、分かったんだよ。

僕は、手に入らないりらに恋をして、辛い思いして。
バレーの時みたいに、真剣になった分だけ辛くなるって思い込んで、深く入り込まないようにしていたのに。

すでに手遅れ。
いつの間にか、手放したくないくらい、りんさんにハマりきっていたんだ、って、ね。
/ 545ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp