• テキストサイズ

【HQ】繋がる縁の円

第15章 お弁当


‐みつside‐

どんな経緯があるかは知らないけど、秋紀くんとは知り合いのようだったし。
その彼女である姉ちゃんに、ツッキーくんが横恋慕してるのを知っているようだ。

まぁ、ツッキーくんって冷静なフリはするけど、顔には出てるし。
敵意を持った相手に対する口撃は、トゲトゲしすぎて分かりやすいからだろう。

3角関係的なネタって、噂好きの女性からするとオイシイんだろうけど。
この人は、そういうタイプじゃ無さそうだ。

だけど、ツッキーくんの恋愛には興味を持ってた。
じゃなきゃ、同僚が人と会ってるのを見たくらいで、相手の顔を覚えるなんてしない。
もし、覚えていたとしても、浮気現場を目撃したって喧嘩を売りにまではこない。

ネタとして楽しむ以外に、仕事でしか関係のない筈の、しかも異性の同僚の恋愛を気にする。
それは、同僚として以上の気持ちがあるからに他ならない。

予想は見事に当たって、表情が正解を示している。

これは、私からすると何とも都合が良い展開。

「分かりやすいね、お姉さん。…ね、協力させてよ。」

私には、護りたいものがある。
それは、この前のバーベキューで見た、姉ちゃんが自分で築いた絆。
その中に居る時の姉ちゃんは、感情を少しは外に出せていた。
姉としてを押し付けられて、我慢を強いられてきた姉ちゃんには、あの家で暮らしてきた仲間が必要だ。

その仲間の中で、上手くいかない恋愛をしてしまったら、絆を壊しかねないから。
ツッキーくんにも、そろそろ新しい恋愛をして貰いたかった。
/ 545ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp