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【HQ】繋がる縁の円

第1章 再会の裏話


出てきたのは勿論、木兎さんで。
有無を言わさず手を引っ張られ、店の中へ連れ込まれる。

数席のカウンターと少し広めの小上がりがある、綺麗に手入れのされている店内だ。
カウンターの端では、女性が眠って、いや、酔っ払って落ちている。

「木兎さん、説明をお願いします。」

何があったのか、この光景を見ただけでは理解が出来なかった。

「りらちゃん、料理好きだよな?」

返ったのは、質問に対する答えではない。
だけど、答えないと私の質問には多分答えてくれない。

「料理は好きです。今でも、料理人になりたいくらいで…。」
「だったら、ここで働け。」
「…はい?」

仕方無く答えてやったというのに、口を挟む。
まぁ、それが木兎さんという人なんだけど。
その言ってる事の意味が分からない。

「説明をして下さい。」

何かを要求するなら、理由は言って頂かないと困る。
今度は、ちゃんと話して貰えるように笑顔で威嚇を添えた。
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