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【HQ】繋がる縁の円

第14章 夏を1日で楽しむプラン


あのナンパの後、黒尾さんが再び眠る事は無く。
かといって、雑談が得意じゃない私から喋る事は無く。

「木葉とは、上手くいってんの?」
「はい。」
「…そ。お前等、休み合わせてるみたいだけど、どっか行ったりしてる?」
「いいえ。」
「じゃ、お前等ってどういうデートしてんだよ?家でまったり?」
「はい。」

黒尾さんからの質問に、イエスかノーで答える作業的な会話をしていた。

やたらと、秋紀との事を聞いてくるのは、私達の関係が不安定に見えるからだろうか。
私としては、今が一番落ち着いている気がしているけど、周りから見たら違うのだろうか。

考えてみても、こんな質問ばかりしてくる意図は分からないまま。

みつと、赤葦さんが戻ってきて、質疑応答は終了した。

「あれ?木兎カップルは?」
「…あの2人、ところ構わずベタベタするので、恥ずかしいから置いてきました。」
「…あ、そ。なんか、想像付くわ。」

すぐに会話を始めたのは黒尾さんと赤葦さんで。
みつが黙ったままなのが気に掛かる。

いつもなら、真っ先に誰かと話したがるのに、何でこんなに静かなんだろうか。
どこか、落ち込んでいるようにも見えたけど、何かの相談だとか、愚痴を言われたら困るのは私だ。
どう返してやれば良いか分からないし、正直に思った言葉を吐くと逆ギレされかねない。

気にはなっていても、放っておくと決めた。
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