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【HQ】繋がる縁の円

第13章 お食事会


数分もしない内に、もう1人の妹と、弟が客間に来る。
みつの彼氏イコール赤葦さん、を信じられないのか2人とも驚いていた。

ただ、その驚きは、みつの隣に赤葦さんが居るって事だけじゃなかったようで。

「じゃあ、あの台所に居た男の人は?」

他にも、家族以外の男性が家の中に居る事を暴露している。
有り得ないと思っていた答えが、正解であるような気がしてきて、眉を寄せた。

「いや、普通彼女の実家に紹介されに来るのに、先に来て、ご飯なんか作らないでしょ。」
「確かに、そうだけどさぁ…。お母さん、娘を宜しくなんて言ってたし。今日、紹介してくれんの、みつちゃんの彼氏って聞いてたから。」
「それなら、姉ちゃんの彼氏でしょ。確か、調理師やってた筈だし。」

続いた、妹2人の会話によって、台所に居る人物が確定する。

立ち上がって、止められない内に、今度こそ台所へ。

その場所に近付くにつれて、喋り声が聞こえてきた。

「本当に助かっちゃったわ。有難う。」
「いえいえ、いつもお世話になってるので。これくらいは、お手伝いさせて下さい。」
「家事に積極的に関わってくれる男って素敵ね。」
「有難うございます。」

母と話している声は、間違いなく秋紀のものだ。

何で、私の実家に居るのか。
何で、うちでご飯を作っているのか。

聞きたい事が山程あって。

「お母さん、皆揃ってる。片付けやるから、先に行って。」
「家族に彼氏を紹介するんだから、りらも居なきゃ駄目でしょう?」
「私、赤葦さんと付き合ってるの、知ってたから紹介は今更。後で、秋紀と行く。」
「そう。分かったわ。」

母を台所から追い出し、秋紀の横に立った。
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