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【HQ】繋がる縁の円

第10章 墓参りはプチ旅行


‐黒尾side‐

さっき、木葉と2人になった時、話したんだ。
りらは、自分を汚い人間だと思い込んでる、と。

だから、昔の経験について木葉が知ってると気付いたら、触れるのすら拒否られる可能性がある。
それには、木葉の方で思い当たる事があったみてぇだ。

そん時、りらと2人きりになれるようにしてくれって話になった。
センパイと月島には、スマホアプリで連絡して。
木葉をつつけば、りらが怒って先に部屋に戻るだろうって算段だった。

まぁ、木葉だけ戻らせて本人はまだ飲みたそうだったが、そんなチャンス逃す訳ねぇよな。
ちょっとりらは嫌そうだったが、上手く先に部屋に帰ってくれた。

「上手くいくんでしょうね。木葉クン、りら関連になるとマイナス思考だから悪い方にいったりして…。」
「りらがバカ正直に余計な事まで喋って、僕達が戻る頃に泣かれてたら嫌ですよ。」

あの2人が付き合ってから接触するのは初であるセンパイと月島が心配すんのも無理はねぇな。

だが、今の木葉は違うんだよ。
昔は弱かった事を受け入れて、今はりらの為に変わろうとしてる。

それ、知ってる俺が信じてやんねぇでどうするよ?

「大丈夫に決まってんだろ。」

自信たっぷりに言葉にすんのは、確信してるから。
それで、2人は安心したようだが…。

「ま、上手くいったらいったで、夜のオツトメされてても困るけどね。」
「うわ。僕、部屋に戻りたくないんですケド。」

新たな問題が浮上。

確かに、それは嫌だ。
流石に俺も知り合いのは見たくねぇ。
ヤんなら、他の部屋に行ってくんねぇかな。
無理か。
平日なのに、満室らしいもんな。

…他の、部屋。

そこで、別に部屋を取っている人間が居るのを思い出して、ソイツに連絡した。
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