第8章 仲直りの仕方

目が合った木葉さんの顔が近付く。
軽く触れる程度に唇を重ねて、すぐに離れていった。

「仲直りのちゅーってコトで。」

悪戯気に笑う顔が、とても愛しくて。
首に腕を回して抱き着いた。

「お前、ホント可愛いコトすんね。止まんなくなったら、どーすんだよ？」

耳元で喋りながらも、抱き返してくれているから、嫌な訳では無いようだ。

止まって貰う必要ない。
仲直りえっち、シてしまっても構わない。

それを口に出して、必要ない、に過剰反応をされると困るから言えなかった。

こういう時、どうすれば誘えるのか分からなくて、取り合えず的に背筋を指先で撫で上げる。

「…うっ、あ！ちょっ！おまっ、何すんだよ？」

少し高い焦ったような声を出して、私の肩を掴むと体を離した。
真正面から見る顔が真っ赤で、本当に可愛らしい人だと思う。

「…木葉さん。仲直りえっち、シましょう。」

そんな顔を見ていたら、止まれなくなってしまったのは私の方で。
自分から着ていた服を脱ぎ落とした。

「ちょ、待てって！落ち着け！」
「落ち着いてない顔、してますか。」
「や、いつも通りの無表情だけども！そーじゃなくて！なんで、お前から攻めらんなきゃなんねーんだよ！」
「木葉さんが、攻めきらないからです。」

私から、こういう事をすると恥ずかしがってしまう木葉さんは、軽くパニックを起こしている。
慌てていると、隙が多いのは私にとって都合が良くて。

美味しく、頂きました。