第8章 仲直りの仕方
‐木葉side‐
これにて一件落着、なら良いんだが。
こっちは、問題が残ってる訳で。
アイツが、木兎を拒否らなかった理由くれぇ、分かるんだよ。
自分が待てと言ったから、辛い思いさせた。
その、責任取ろうとしただけだろ。
やり方を間違ってるが、慰めがそれしか思い浮かばないようなヤツなんだ。
他に、俺が木兎との旅行に妬きもせず賛成した腹いせもあるかもな。
俺が他の女と居ても、驚くだけなんて言ったから、仕返ししたのが悪かった。
どうやったら、仲直り出来んだろうな。
ケンカだったら、話し合って、両成敗なりなんなり出来んだが。
言い返してこないアイツ相手に、一方的に怒っただけじゃケンカとすら言わねぇし。
周りが、木兎達に拍手している中で、一人だけ別の事ばっか考えてた。
それから表彰式があって、その最中も木兎はかおるさんを離さず。
最終的には、結婚式の二次会並みの、キスコールがあったりして。
それにノって、あっさりとやっちまう木兎達が腹立たしい。
少しは、俺の気持ち考えてくんねーかな。
こっちが、険悪なのくらい分かってんだろ。
目の前でイチャつかれると、キツいわ。
そうやって、イライラした状態のまま大会は完全に終了して解散。
観客の中に居た熊野が俺達の元に寄ってきた。