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イケメン戦国/偽りの君

第39章 新たなる戦い


『なるほど、そういうことなんだね。』

私達は馬に乗っての移動だからいいけど、確かに歩きはキツイよね。
おまけにこの重量の鎧着て、だからな。

『それに この辺りは まだ織田軍の傘下の町ですから。安心して通れますし。』

ふーん、とあきらが頷く。

『それでは、私は少し後方におりますので、困った事があれば いつでもいらして下さい。』

そう言うと、三成は後方へと下がって行った。

どれ位で陣を張る場所に着くんだろ。
昼過ぎに城を出て、今は既に太陽が傾きつつある。
あきらが ぼんやりと夕日を見ていると、後ろから頭を小突かれた。

『あいたっ!』

誰!?

『なにボケーっとしてんだ お前は。織田の領内だからって気ぃ抜き過ぎだ。』

政宗!?

『せっかく見栄えのする格好してんだ。しゃきっとしろ、しゃきっと。』

そう言う政宗の方が数段 カッコいいと思うけど…。

『ねぇ政宗、その兜の飾りって何?どうしてそんなに派手なの?』

戦国武将の兜って、何だこれ?っていう飾りがついてたりするんだよね。
秀吉さんのは、なんか後光がさしたようなのついてたし。

『ん?これか?これは月だな。派手なのは ま、目立つ為だ。』

『え!?武将が目立ったら真っ先に狙われるんじゃ…。』

『武将は目立ってなんぼだろ。敵にも味方にも、俺はここにいる、と知らせるんだ。その方が お互い奮い起つだろ。』

確かに、味方なら守ろうとして頑張るだろうし、敵なら その首を取ろうと躍起になるはず。

『武将って、気が休まる暇無いね。』

思わず政宗を労う。

『ん?そうか?俺は どんな敵が来るかとワクワクするけどな。』

うっ、この人も戦好きだったっけ。凄く楽しそう…。

『そうそう、あとどの位で目的の場所に着くの?』

『そうだな、暮れ六つまでには着くだろう。』

えーと、暮れ六つって夕方の6時頃だよね?今、多分5時位の筈だから、あと一時間ってとこかな?

『ありがとう、政宗。』

『あと少しだ。頑張れよ。』

うん、とあきらが頷くのを確認すると政宗は少し前を行く。
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