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イケメン戦国/偽りの君

第8章 出会い☆家康・三成


チュンチュンという雀の声であきらは目が覚めた。

『しっかり寝たなー。』

昔から、どんな所でも眠れるのが自慢だったが、時代を超えても それは変わらないらしい。
我ながら驚きつつ、布団を剥いだ。
外から昨日の女中の声が聞こえる。

『あきら之丞さま、お目覚めでいらっしゃいますか?朝餉の準備が整いましたので、身支度が済まれましたら広間へおいで下さい。』

『うん、解ったよ。ありがとう。』

なんか子供みたいな言い方だったかな?あきらは そんな事を思いつつ、急いで身支度を整え、言われた広間へ行く。
そこにはすでに ほとんどの武将達が揃っていた。
もう驚かないと思ったけど、さすがにこれだけ勢揃いすると圧倒されるなぁ…。
1番上座に信長、それを挟んで秀吉、政宗…えーっと、多分 あの2人が…。

『あきら之丞、昨日会ってない武将達を紹介する。こっち座れ。』

秀吉に手招きされ、横に座る。

『こっちが徳川家康、で、こっちが石田三成だ。2人とも、彼があきら之丞だ。お館様の命の恩人だからな。失礼なことはするなよ?』

家康はムスッとしたまま目線も合わせずに

『よろしく』

とだけ言った。
あきらが、機嫌悪いのかなぁ?と眉を寄せると、それに気付いたのか秀吉が笑顔で付け足す。

『あー、家康は機嫌悪いわけじゃなくてもこんなだから気にするな。』

『気にするなって、それ俺が言うことでしょ。』

家康は相変わらずブスッとした顔で喋っている。
すると隣にいた三成がニコニコと笑いかけてきた。

『あきら之丞さま、何か解らない事があったら、私を頼って下さいね?約束、ですよ?』

三成が、ニコッ!と擬音が聞こえそうな素敵な笑顔をあきらに向けた。
あきらも つられて笑顔になる。

『あきら之丞です。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、頑張りますので どうぞよろしくお願い致します。」

あきらは さながら新入社員のように挨拶を交わすと頭を下げた。

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