第1章 クリスマスはアナタと・・・プロローグ
政「相変わらず、秀吉は甘やかすんだな・・・注意になってないぞ」
「ごめんなさい!みんなが来ていると聞いてつい、早く顔が見たくて。」
頬を赤らめて一生懸命に話す麗亞に一同 ほぅ、とため息をつく
幸「流石イノシシ女、まるでイノシシが走っているようだったぜ」
「もうっ幸村、だからイノシシじゃないってば!」
佐「そうだよ、幸村、女子にイノシシ女は駄目だ」
長「麗亞、こちらに来い。」
信長は、自分の脇息の縁をトントンと叩いてその隣にある、座布団に麗亞を呼んだ。
「はい・・」
隣にストンと麗亞がすわるとふと、麗亞は信長の方を向き丁寧に三つ指を付いて頭を下げた。
長「どうした?急に」
「有難うございます、信長様、今回クリスマスに子供たちに贈り物をするという企画に参加いただけると聞いて本当に嬉しかったです」
長「うむ、よい、お前たちの居た世界での催し物にもちと興味があった」
「ここの子供たちは、私たちの居る世界とは違って子供の頃から家の仕事や家事などを小さい頃からやっています。豊かな暮らしの子もいれば貧しい暮らしの子も沢山います。そんな子供達にせめてクリスマスには。素敵なご褒美を上げたいと思って・・・」
三「麗亞様は、お優しいのですね。そんな城下の民の子供にまで気を配るなんて。」
胸に手を当て目を閉じ感動する三成
「皆様みたいな戦国の武将からすれば、私の考えなんか甘っちょろいって思うかもしれませんが、子供達の可愛い笑顔が見れたらどんなに素敵だろうって…。」
秀「麗亞・・・お前というやつは・・・」
麗亞の心につい涙ぐむ秀吉。
家「いいんじゃない?・・・あんたらしくて、その考え方。悪くないと思うよ」
光「子供も何年かすれば大人になる、さすれば、国を愛し支えるいい民になるだろう、いわば子供の頃からの先行投資と思えば安い物。」
顕「本当にお嬢さんは菩薩のようだな・・・。」
「できるだけ皆さんのお手伝いをしたいので、私ができることがあればどんどんおっしゃってくださいね!余り器用ではありませんが。」