第4章 【伊達政宗・準備編】
「はぁ~。今日も政宗のご飯すっごく美味しかったぁ~」
先ほど食べた朝餉の余韻に浸りながら、政宗の隣を歩く。
政「お褒め頂き有りがたき幸せ。」
「ほんっと、政宗凄い、どこにお嫁に行っても恥しくないと思う。」
政「おいおい、俺は嫁が欲しいんだが?嫁には行かんぞ?」
苦笑いをする政宗に、必死に話す麗亞
「そりゃぁ、そうだけど、モノのたとえってやつ。私も政宗みたいにもうちょっと料理勉強しなきゃといつも思うもの。」
少しうつむき気味にシュンとする。
政「俺は必要以上にこだわるだけで、お前も普通の女としては料理そこそこできるじゃないか。それにお前はそれ以外の才能が有る。服を作り出す才能がな。あれは誰にもマネできねぇ、違うか?」
以前に政宗が自分の服のデザインの書かれたスケッチブックを見た時、その中の一枚を気に入ったと言って持って行ったことがあった。其の後も、何回か政宗に頼まれてデザインした麗亞。
「それは、自分のやりたい事だからやっぱり力の入れようが違うっていうか。」
政「俺も、それと同じだよ、俺は料理が好きだ、だから力を入れる、お前は洋服を創造して形にする。それだけの話だ。何ら俺とお前は変わんねぇよ。」
そういうと、麗亞の髪をわしゃわしゃと撫でる。
「でも・・さ、やっぱり将来、例えば旦那さんになる人とかに自分の料理がおいしいって褒めてもらいたいじゃない?そのことを考えたらもうちょっと頑張った方がいいかなって思う。」
頬を少し赤らめて口を尖らせる横顔を見た政宗が思わず、肩をグッと引き寄せて片手で抱き込んだ。
「ま・・政宗・・?」
政「可愛いこと言うんじゃねぇよ、たまんねーじゃないか。俺がお前を嫁にもらってやる、そうしたら俺が美味いもん毎日食わせてやるよ。」
そう耳元でささやかれる。
「ま・・・さむね・・・////」
開いている片手で、麗亞の顎を持ち上げると、すかさずその愛らしい唇に軽く口づけた。
「つっ・・・駄目・・ここ、外っ・・・」
恥ずかしがって体を捩る麗亞に臆することなく
政「かまやしねぇよ、見せつけてやればいい。」
そう甘く囁いた