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イケメン戦国パラドックス★

第2章 【織田信長・準備編】


麗亞はその声にハッとし、信長の腕から逃れる。

長「ほぅ、良く逃げたな。」

にやりと微笑む信長の目には秀吉がこちらに来るのが見えた。
秀吉は、二人の姿を見つけると、足早にこちらにやってきた。

秀「信長様、こんな所にこんな時間に・・・。お、麗亞。お前も、もう起きてたのか?」

「お、おはようございます秀吉さん。どうしたんですか?朝餉にはまだ早い時間なんじゃ」

何事もなかったかのように取り繕う麗亞

秀「いや、信長様のお部屋に行ったらいらっしゃらないのでどこに行かれたのか探し回っていた所だ。今日の軍議の内容の確認をと思い」

長「うむ・・・。秀吉大義であった、今朝は早く目覚めてな、例の催し物の品を試しに作っていたのだ。」

秀吉は、麗亞の手にしている竹とんぼを見て

秀「ほう・・竹とんぼですね。流石信長様、これなら、子供達も喜ぶ事でしょう。」

長「真似はするなよ秀吉。これは私の勝負の品だからな。」

にやりと、秀吉の動向を探るように見つめる信長。

秀「滅相もございません、信長様と同じものを真似るなどと・・・。」

と思いつつ、心の中で(先を越されてしまった)とおもったのは内緒の話である。

秀「竹とんぼを作るのもいいのですが、今日の軍議はちゃんとやってくださいませんと。一応戦がないとはいえ、それだけでは政(まつりごと)は出来ませぬから。それに・・・」

矢継ぎ早に次々と話を始める秀吉にうんざりするかのように途中でさえぎる。

長「・・・長い、秀吉、分かっておる。ちゃんと朝餉の後はすぐに軍議を執り行う。それでよいのだろう?お前の話は本当に長い。」

頭を困ったというように掻く信長に、口うるさい秀吉。なんだか、元の世界の時にテレビで見た殿と爺やみたいな会話に思わずクスと笑みが漏れる。

長「何がおかしい麗亞?」

「あ・・いえ、なんだか面白いなって思って・・・」

秀「何が面白いのかが分からないが?」

「いえ、気にしないで下さい・・・。」

といいつつ、思い出し笑いをする麗亞

信長「本当に理解しがたい女だなお前は相変わらずコロコロと表情が変わる、まぁ、そこがお前の面白い所なのだが。」

そうしているうちに朝日がだんだんと昇っていくのであった。
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