第2章 【織田信長・準備編】
「すごい! あんなに飛びましたよ信長様!!」
バタバタと小走りに竹とんぼを取りに行きそこでまた麗亞は竹とんぼを飛ばそうと挑戦する。
信長はそんな麗亞の側に行き後ろから抱きかかえ、麗亞の両手に手を添える
(え?・・・・)
長「そんな、へなちょこな持ち方では飛ばぬぞ・・・」
その背中の温かさと、信長の低い声が麗亞の耳元で優しく響く
(どうしよう・・・胸がどきどきしてきた・・・。こんなに近い)
長「こうやって両手をまっすぐにして・・・聞いているのか?」
「あ・・っ・・・えっと・・・。」
頬を染め、集中をきらしている麗亞には信長の声など聞こえている筈もなく心臓がうるさい位に高鳴る中、一生懸命集中しようと頑張っているが、なかなかそれも出来ないでいた。
長「どうした?たかだか、竹とんぼそんなに緊張せずともよい。」
しかし、瞬時にその心の内を見透かしたのか信長は少し意地悪な笑みを浮かべて麗亞をからかう。
信長「それとも・・・違う事に神経が行っているのか?どうした?この私を意識しているのか?」
そういうと、信長は麗亞の耳にふぅっと息を吹きかける。
「ひゃぅぅっ!////」
ゾクリと体が震え足元がふらりと揺れた。
長「これだけで、このような事になってはこの先の事をすればどうなるのか・・・」
「こ・・コの先って・・・///」
先程まで麗亞の両手に沿えていた手を、片方は腰に回し、片方は着物の前の合わせへと手を差し入れる。
「あっ・・ゃ・・・ん」
突然の直接的攻撃に手に握っていた竹とんぼを取り落としそうになり慌てて握りなおす。
長「その竹とんぼ、お前の手から取り落とせば、更にお仕置きをせねばならぬぞ。だから、絶対に落とすなよ。」
クククッと鼻で笑いながら意地悪な笑みで耳を軽く噛む。
「ぁ・・・ん・・・だめ・・・です、信長・・さま。」
長「駄目なものか、お前は私のモノだ。誰にも渡さぬ。」
「ここは、お庭です・・誰か来たら・・ん・・・。」
耳から首筋へと移動した所で、御殿の奥から声が聞こえてきた。